第12話「断ち截る」
サヤカ「じゃああたしそろそろ帰るから」
ハミルトン「え！？お、おい俺はどうなるんだよ！？」
サヤカ「知らないわよ自分で何とかしたら？」
ハミルトン「冷たいなあ！！」
？？？「やあこんばんは。」
？？？「さっきの話、詳しく聞かせてくれないかな～？」
？？？「吸血鬼がどうのこうのって話…」
ハミルトン「…！！！」
サヤカ「！？」
ハミルトン「お前…吸血鬼だな…！！」
？？？「そういう君はどうやら魔法使いのようだねえ…」
？？？「…魔法使いが吸血鬼に勝てるとでも？？」
？？？「体は正直だねえ～、手が震えているじゃないか、君」
ハミルトン「…」
？？？「しっかし人間ってのは面白いねえ～。男の子がそうやって女の子をかばうんだね」
？？？「愛する人を守るのが男の子の役目なの？実に興味深いなあ～」
ハミルトン「そ…そうだ、悪いか！？」
サヤカ「はぁあ～！？？？」
サヤカ「なにあたしを勝手に『愛する人』対象にしてんのよアンタふざけんじゃないわよ！！！」
サヤカ「アンタみたいなストーカ気質のメンタル弱弱男と誰が付き合うっての！？」
ハミルトン「い、いやいやそこはスルーしろよ！今そんなこと言ってる場合じゃないだろ！」
ハミルトン「それに俺はどっちかと言えばおしとやかで優しい女の子が好きで…」
サヤカ「アンタ今完全にあたしを『ガサツで気性の荒い女』って言ったわね…覚悟しろ！？」
ハミルトン「言ってない言ってない！い、痛いのはやめてくれ！！」
？？？「…」
？？？「アッハッハッハッハ！！！！！」
ハミルトン＆サヤカ「！？？？」
？？？「やっぱり面白いや！！人間って本当に魅力的だ！！」
？？？「こんな状況でもｗ笑いに変えちゃうんだからｗｗｗあっはっはっはｗ」
サヤカ「（な…何この人？？）」
ハミルトン「（さっきまでの気迫がなくなったな…）」
？？？「ごめんね、自己紹介が遅れちゃった」
カレブ「僕の名前はカレブ・ヴァトーレ。君たちの友達、カイルの友達さ」
ハミルトン＆サヤカ「！！」
サヤカ「え、あのムッツリ長身野郎の友達…？」
カレブ「そうそう！」
ハミルトン「俺からミアを奪ったあの吸血鬼男の…？」
カレブ「事情はよく知らないけどそうそうｗｗ」
ハミルトン＆サヤカ「…」
サヤカ「じゃ、じゃあ一応安全ではありそうね。。（雰囲気的に悪い人じゃなさそうだし）」
ハミルトン「…」
ハミルトン「よ…良かったあああああ！！」
サヤカ「えっ？」
ハミルトン「あとちょっとでオシッコ漏らすところだった…」
サヤカ「汚いわね！！どんだけ臆病者なのよアンタ！！」
サヤカ「…で？そのムッツリ吸血鬼の友達さんは私たちに何の用？？」
カレブ「あ、そうそう。最近カイルに会ったー？」
サヤカ「いや…私たちはそんなに面識ないから…ミアなら会ってると思うんだけど」
カレブ「ミアちゃんね。話には聞いてる。すごく良い子らしいね」
カレブ「実のところ、僕ももう1週間くらいカイルに会ってないんだ。毎日会ってるのに急に連絡が取れなくなっちゃって…人間界に出かけてるのかなと思って毎夜、こうやって探しに来てるんだけど…」
サヤカ「毎日会うほど仲良しだったのに急に？」
カレブ「そう」
サヤカ「ふ～ん、忙しいのかしら？」
カレブ「いや、なにか…」
カレブ「良くないことが起きそうな気がしてるんだ…」
場面変わってヴラド邸…
…
マリオン「必要ないものね、あんなもの。貴方には」
マリオン「（あの子に連絡なんてもうさせない）」
マリオン「（カイル、貴方は私のことだけ見てればいいの）」
マリオン「（そして忠誠を誓わせる。誰にも邪魔させない）」
…
カイル「…」
…
ミア「（カイル…どうしたんだろう…）」
To Be Continued…
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